2012年7月31日火曜日

内村鑑三の「聖書の読方」その5

若しキリストが説かれし純道徳と称えらるる山上の垂訓がかくの如しであるならば其他は推して知るべしである、若し又人ありて馬太伝は猶太ユダヤ人に由て猶太人のために著されし書なるが故に自から猶太的思想を帯びて来世的ならざるを得ないと云うならば、異邦人に由て異邦人のために著わされし路加伝も亦イエスの言行を伝うるにあたりて来世を背景として述ぶるに於て少しも馬太伝に譲らないのである、医学者ルカに由て著わされし路加伝も亦他の福音書同様著るしく奇蹟的であって又来世的であるのである、イエスの出生に関する記事は措いて問わずとして、天使がマリヤに伝えし

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